岐阜県多治見市と愛知県春日井市の2拠点で、指定居宅介護支援事業所を展開している株式会社ケアマネージメント。
同社の代表取締役・河村国宏氏は、介護を理由に仕事を辞めてしまう「介護離職」を減らし、仕事をしながら介護をするビジネスケアラーを支える先駆者でもある。時代を先読みし常に一歩先の状況を考え、戦略的かつ愛情を持って利用者・家族に寄り添う河村氏に、事業戦略とそれを支えるHPの活用方法に迫った。
──事業内容は?
河村 当社は、介護保険制度においての指定居宅介護支援の事業を行っています。介護支援専門員を配置し、現在は、岐阜県多治見市に「介護相談所桔梗zero」と愛知県春日井市に「介護相談所桔梗」の2カ所を運営しています。
──特徴は?
河村 「介護相談所桔梗」と「介護相談所桔梗zero」は、介護支援専門員(ケアマネージャー)のみ配置されている独立型の指定居宅介護支援事業所です。常に「自立支援」「利用者本位」「公正中立」を心がけています。
──具体的には?
河村 一つ目は居宅介護支援事業所と介護支援専門員による支援です。居宅介護支援事業所は要介護認定申請の代行やケアプランの作成を依頼するときの窓口となり、サービス提供機関と連絡・調整をします。介護支援専門員とは介護の知識を幅広く持った専門家です。サービス利用者の方やそのご家族の相談にのったり、ケアプランを作成し、利用者の方とサービス提供者の間に立って連絡調整をします。いわゆる介護保険のプロフェショナルですね。
二つ目は働きながら家族の介護支援です。介護を理由に仕事を辞めざるを得なくなる介護離職は、社会的にも大きな問題になっています。
当事業所では平成30(2018)年頃から利用者と家族支援に取り組み、在宅介護を支える家族の方のために、土曜日や日曜日や祝祭日も営業を始めました。
仕事を休まなくても、相談いただける体制は地域でも初の取り組みです。利用者の方からもご好評いただいています。
三つ目は、地域に先駆けてワークサポートケアマネジメントに力を入れています。残念ながら、家族等の介護をきっかけに仕事を辞めなければならなかったり、仕事をしながら介護生活を続けた結果、うつや病気になってしまったりする例は少なくありません。介護離職を予防し、ビジネスケアラーをいかに支えていくかは社会にとっても大きな課題です。21年からは、ケアマネジャー向けの厚生労働省「仕事と介護の両立支援カリキュラム策定展開事業」研修の講師、加えて今年からは一般社団法人 日本介護支援専門員協会の「ワークサポートケアマネジャー」認定資格を取得しました。
「介護と仕事の両立支援」を行う介護離職の問題に関するプロフェッショナルであるワークサポートケアマネジャーを二つの事業所に配置しました。
簡単に言えば、社員等が介護をしながら意欲的に働けるようサポートする専門職です。地域のケアマネジャーと家族(社員)の方との調整役となります。
ちなみにワークサポートケアマネジャーは全国で113名(岐阜県内で4名)が活動しています。
──HP刷新のきっかけは?
河村 21年7月に愛知県春日井市に事業所を開設したことがきっかけです。アイ・モバイルさんは、事業開始当初から信頼しお世話になり、地域の企業や多くの社会福祉法人が頼りにしている税理士法人ZEROの宮嶋英治先生とのつながりで、HPリニューアルを依頼しました。
──完了までの期間は?
河村 1カ月未満ととてもスピーディーでした。新しいHPはご家族の方に見ていただきたかったです。アイ・モバイルさんの営業担当者の声を取り入れながら進めていきました。使い方やデザインに関するアドバイスもタイムリーにいただけたので、思った以上に早く完成したなと感じています。
──苦労したことは?
河村 スマートフォンとパソコン画面、どちらからも見やすい形にすること、二つの事業所の営業時間を表で掲載することに苦労しました。作業の中でわからないことがあればアイ・モバイルさんの担当者にサポートいただき開設までたどり着けました。
──HPの情報量も増えています。
河村 現在は、ご家族だけでなく、企業さまへの「ワークサポートケアマネジャー」サイトを開設しました。アイ・モバイルさんのHPは、こうしたHP更新作業もしやすかったです。他の会社では、ページを1ページ増やすだけでも費用がかなりかかってしまいますから、とてもありがたかったですね。
──今後のHP活用ビジョンは?
河村 利用者やその家族とのコミュニケーションがより取りやすくなるように、SNSの活用やHPとの連動も考えています。現在もオンライン会議システムを活用しているのですが、今後はオンライン面談の予約もHPからできるようにしていきたいですね。
──さらに情報発信にも力を入れていく?
河村 そうですね。もう少しゆとりができたら、プラットフォームを活用して、介護保険制度の解説を伝える会員制コンテンツも始めてみたいです。今後は対面のセミナーだけではなく、動画コンテンツも有効な情報発信手段です。ご家族の介護問題に直面している方だけでなく、いつか家族の介護が必要になるという世代に対しても「どんなことを準備しておけばいいのか」などを伝える場を用意してあげたいですね。そのために、HPは大切な情報発信拠点です。今後も少しずつ手を加えながら、より良いHPにしていこうと考えています。